スーパーやまとの倒産を経営コンサルタントが分析!/キミアキ先生

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田中 公明(タナカ キミアキ)は、日本の経営コンサルタント。所有資格は、日商簿記検定1級・全経簿記検定上級・全商簿記検定1級で簿記検定3冠王、税理士 簿記論・財務諸表論で簿記4冠&簿財番長。自身のYouTubeチャンネルは登録者10万人を超えている。妻は「あおば会計税理士法人」代表税理士の田中朝代。

2018年に創業105年を誇る、山梨県のスーパーやまとが倒産しました。
なんと負債総額は16億7,000万円にも上るとのこと。

今回は、その倒産したスーパーやまとについて、経営コンサルタントの目線から、
キミアキ先生が自身のチャンネルにて持論を展開してくれました。

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倒産したスーパーやまとの出店戦略について

まずは倒産したスーパーやまとの出店戦略を確認してみましょう。

潰れたスーパーの物件を居抜きで再利用して経営拡大してきた

一時は山梨県内に16店舗を出店し、破竹の勢いで経営拡大してきたスーパーやまとですが、
その背景には、潰れたスーパーの存在がありました。

新しく店をオープンする際には、
店舗の内装を整える必要があるため、多額のお金がかかります。

そのコストを抑えるために、スーパーやまとでは潰れたスーパーの物件をそのまま再利用する
居抜き物件を活用する戦略で店舗を拡大してきました。

これにより、出店費用が大きく抑えられ、
多くの店舗を出店することが出来たと言われています。

一見、賢い手法に思えるが、経営コンサルタント目線だと悪手

この手法は、個人経営の飲食店などでも行われており、
手元に資金がないときでも出来るポピュラーな戦略です。

しかし、経営コンサルタント目線で見ると良い戦略とは言えません。
経営コンサルタントの大原則は、潰れた場所に作るなという考え方だからです。

なぜなら、潰れたスーパーにも潰れた理由があり、
商売において、その多くは立地が原因であることが多いからです。

スーパーやまとの倒産は3代目社長の考え方が原因だったかもしれない

スーパーやまとは倒産時、3代目社長が経営をしていました。
その考え方にも問題があったのではないかとキミアキ先生は指摘します。

地域貢献に注力しすぎて、利益を上げることが疎かになりやすい

創業社長は、全くなにもない状態から事業を立ち上げて軌道に乗せる必要があります。
そして成功した結果、2代目、3代目・・・と続いていきます。

創業社長は利益を上げなければ、会社自体が存続していないため、
創業社長については、利益を上げる力はあるでしょう。

しかし、2代目3代目となると、そういったスタートアップ企業の厳しさというのを目の当たりにしていないため、地域貢献などの本質以外の部分に注力してしまい、利益を上げることを疎かにしてしまい、結果的に倒産することが多いということです。

確かに世間一般的に見ても、『2代目は・・・』などと揶揄されることも多いため、
納得できる点も多いような気がしますね!

スーパーやまとのように倒産しそうになったときの対処法

スーパーやまとのように倒産しそうになったら、
経営者として意識するべきなのは次のことだとキミアキ先生は指摘します。

血を止める=赤字を止めなければいけない

まず大切なのは、赤字を止めること。
これを経営コンサルタント界隈では、『血を止める』と言うそうです。

赤字を垂れ流していては、どれだけ他の事業で利益を上げていても
全て赤字の補填となってしまうため、経営拡大が図れません。

健全な経営をしていくためにも、損切りをすることは大切ということですね。

赤字を止めたくてもお金が必要になる

スーパーなどの店舗経営の場合、閉店するのにもお金がかかります。
しかし、問題なのは、閉店しそうなお店には銀行はお金を貸してくれないということ。

そして閉店する店舗を抱えている場合は、多くの場合で既に返済に行き詰っていることも多いため、まずはリスケ(リスケジュール)を提案されます。

【参考】銀行融資のリスケとは?リスケ中に融資を受けるには?

こうなってしまうと、経営的にも厳しいということが明るみになってしまい、
どこもお金を貸してくれなくなるため、八方ふさがりになってしまうとのことでした。

下手に経営拡大しないのも戦略

むりに経営拡大をすると、赤字店舗が増えてきたときにどうすることも出来なくなります。

企業経営では事業を拡大していくことがセオリーとは言われていますが、
リスケなどの事態に陥った時のためにも、
まずは一つずつ堅実に拡大していくことが大切なのではないでしょうか。

全て教科書通りではなく、その時々の経営判断が大切ということですね。

スーパーやまとの倒産から学べることは多い

スーパーやまとの倒産についてでした。
創業105年を超える企業でも倒産してしまうという恐ろしい現実がわかりました。

経営戦略など、この事例から学べることは多くあります

他人事だと思わずに、内容を精査し、
事例研究をしすることで自社の経営にも活かしていきましょう!

この記事で扱ったキミアキ先生のチャンネルでは、
ビジネスに役立つ様々な役立つ知識を学ぶことが出来ます。

元動画もぜひご覧ください!

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