今や月間のアクティブユーザーが全世界で20億人に達したYouTube。
2019年はビジネス系YouTuberの元年と言われ、「How To」動画がトレンドとなり、その波にのって数多くのビジネス系YouTuberが誕生し成功を収めました。その煽りを受ける形で、世界では多くの企業がYouTubeを活用した動画マーケティングにより売り上げを伸ばしています。
これからの時代は5Gやwifi6の普及も控えており、YouTubeを始めとした動画マーケットの拡大傾向はさらに顕著になっていくだろうと考えられており、YouTubeに熱い視線が集まっています。しかしながら、YouTubeの視聴数を増加させるのは容易ではなく、多くの企業やクリエイターが早期に妥協してしまうというのが実際のところです。
そこで本記事では「YouTubeを始めたばかりの人が自分のチャンネルを伸ばすための具体的な方法」を紹介していきます。
※ちなみに著者のYouTubeチャンネルの月間再生数は2020年11月時点で170万再生超えを記録しました。そのため、170万再生を目指す過程での参考にはなると確信して情報を発信しております。
YouTubeの基本をしっかりと理解する
まずは、YouTubeの基本をしっかりと理解することが重要です。誰もが容易に動画を配信できるYouTubeですが、その特徴を理解しておかなけばYouTubeのアルゴリズムに嫌われてしまい、投稿する動画が全く伸びなくなってしまうという事態に陥ってしまいます。
YouTubeは広告で成り立っている
まずは。YouTubeの主な特徴を把握し、正しい戦略を練りましょう。
・YouTubeは、視覚的効果に重点を置いている。 ・広告に相応しい有益なコンテンツを求めている。
つまり視覚的効果を必要としない動画や、有益ではないと認識された動画およびチャンネルは、今後除外されていく可能性があることを、十分に理解した上でYouTubeを利用していく必要があります。YouTubeのAIは収益化の有無に関わらず、動画を選別しているため、広告主に好まれるコンテンツを作っていくことが、そのままYouTubeで成功することに直結するということを理解したうえで取り組む必要があるでしょう。
チャンネル開設直後は再生数一桁から始まる。
一度でも動画を公開した経験がある人なら分かると思いますが、YouTubeは動画を投稿しても始めの頃は全く再生されませんYouTubeに限らずInstagramやFacebook、Twitterも同様ですが自身に興味を持ってくれているフォロワーがいないと誰にもリーチされず、再生数やインプレッションは伸びない仕様となっています。
一般的にYouTubeで動画を見るユーザーというのは以下の流れで視聴に流れていきます。
・ケース1:好きなクリエイターがいる場合 (1)YouTubeを立ち上げる (2)ブラウジング機能「あなたへのオススメ」や 「登録チャンネルの新着一覧」から見る動画を選定 (3)視聴開始 (4)関連動画の視聴もしくは(2)に戻る
・ケース2:検索目的を持っている場合
(1)YouTubeを立ち上げる
(2)検索窓にキーワードを入力
(3)検索結果から需要に合致しそうな動画を選定
(4)視聴開始
巨大プラットフォームであるYouTubeですが、動画を出したからといって再生数がドドンと増えるものではないのはご認識の通りです。なぜ見てもらえないのか?という理由ですが、結論「ユーザーへの接触機会が少ない」からです。
YouTubeでいうところの登録者数を保有しているチャンネルは一定の接触機会があるものの、登録者数のいない/少ないクリエイターはそもそも見てもらうことが出来ません。
一桁再生から二桁再生に伸ばすためには検索流入を取るしかない
そんな中でも潜在視聴者に見てもらえる可能性があるのが、「関連動画」と「検索結果」と「急上昇」ですが、「急上昇」に関しては解析するためのデータを収集することが難しく、意図的に「急上昇」に乗せるための動画を制作することはとても難しいのが現状です。
そのため、駆け出しのYouTuberは「関連動画」と「検索結果」からユーザーを獲得していくことが必要となります。しかしながら、始めたての内は「関連動画」に乗ることも現実的に難しいため、実質的には「検索結果」から視聴者を獲得する必要があります。
数十万再生の動画が生み出されるロジック
そもそもYouTubeで動画を配信した時に、どのように再生数が作られているかご存知でしょうか?
動画を配信した直後はチャンネルと関係性の高い「既存ユーザー」に動画が表示され、その後一定の再生時間を超えると「新規ユーザー」に動画が表示されるような仕組みとなっています。その際に動画のエンゲージメント(高評価・コメント数・視聴維持率)が参照され、その結果によって新規ユーザーに表示(ブラウジング)される対象範囲が変動します。
つまり、「検索流入」で獲得したユーザーを満足させるコンテンツを制作することによって、評判が評判を呼ぶ相乗効果によって数十万再生の動画が出来上がっていく仕組みになります。
既に「チャンネル登録者」であったり「再生履歴」を保持しているチャンネルならば、その初動が簡単に出来上がってしまうため、巨大なチャンネルは数十万再生の動画を連発できるというわけですね。
ブラウジング機能のアルゴリズム(YouTubeの公式見解)
大きな再生数をとるためにはブラウジング機能に上手く乗せる必要があります。そのためにもまずはブラウジング機能と呼ばれる流入はどのように発生しているかを説明します。既にYouTubeチャンネルを運営されている方ならご存知だと思いますが、ブラウジング機能は下記流入を合わせた数値が記載されています。
【ブラウジング機能の再生内訳】
・トップページ(あなたへのおすすめ)
・関連動画
・登録チャンネル
・再生履歴
・後で見る
しかしながら、このうちの8割以上はトップページ(あなたへのおすすめ)からの再生されているというデータがあります。そのため、実質的に「あなたへのおすすめ」に掲載させるための施策をとることが必要となってくるでしょう。
これに関しては、YouTube Creator Academyという、Goolgeの公式ページに具体的な方法が記載されていましたので抜粋します。※YouTube Creator Academyは誰でもアクセスする事が出来るWEBサイトです。
※上記URLにアクセスし、「コース認知度を高める」→「レッスン: チャンネルを発見しやすくする」の中にホーム画面(トップページ)のアルゴリズムが記載されています。
以下、重要な箇所の抜粋です。
視聴者が YouTube アプリや YouTube.com にアクセスして最初に目にするのがホーム画面です。
ここには、それぞれの視聴者への関連性が最も高い動画が表示されるため、ここにアクセスすれば見たい動画が見られるようになっています。また、チャンネルに登録していない視聴者に動画を見つけてもらう絶好の場所でもあります。
全世界を合わせると、1 日あたり 2 億本以上もの動画が視聴者のホーム画面に表示されています。
視聴者がホーム画面にアクセスすると、登録チャンネルの動画、趣向が似ている他の視聴者が見た動画、新しい動画などが表示されます。表示される動画は、次のようなデータに基づいて選び出されます。
パフォーマンス — 趣向が似ている他の視聴者による動画へのエンゲージメント度と満足度(その他の指標も考慮されます)。
視聴者の再生履歴と検索履歴 — 視聴者がチャンネルやトピックをどのくらい頻繁に再生しているか、それぞれの動画がこれまでに何回その視聴者に表示されたか。
~中略~
視聴者をより長い時間引き付け、リピーターとしてより多くの動画を見てもらえるように心がけましょう。
長編の動画 1 本でも、数本の短編でも、視聴時間が長いほどチャンネルのコンテンツが検索や関連動画に表示されやすくなります。
【YouTube Creator Academy】https://creatoracademy.youtube.com/page/home
長い内容でしたが、要するに再生された際のエンゲージメントが大切ということです。とにかく「高評価・コメント・視聴維持率」これを高い水準で取ることができたらいずれはブラウジング機能に乗せるということがYouTubeの公式で明記されています。
まずは検索流入から視聴者を獲得し、その視聴者に「高評価・コメント・高い視聴維持率」このいずれかの行動をとらせることがYouTubeを展開していくうえで必要な心構えと言えるでしょう。
具体的なYouTube戦略
では、具体的にどのような戦略を取ればいいのかという点について述べていきます。
動画をとにかくアップロードし、チャンネルの総再生時間を増やす
動画は総再生時間によってランク付けされ総再生時間が長い動画ほど検索や関連動画なども上位に表示されやすくなります
(引用:youtube creater academy)
総再生時間が、ある一定数になるとチャンネルのランクが上がって、おすすめ、関連動画、検索で上位に表示されやすくなるということですね。そのため、最初のうちは検索や関連動画に乗ることはありません。
チャンネルの総再生時間は、どれくらいあれば良いかという正確な数字情報は発表されていませんが、実際に月間200万再生以上を達成したチャンネルのデータが手元にありますので、それを解析したデータをお伝えします。
※図はバズが起きる前日までのアナリティクス画像
総再生時間は236時間を超えたあたりで、インプレッションが爆発的に増加しました。
この時間を長いと見るか、短いと見るかは個人次第だとは思いますが、収益化の基準の時間は4000時間と設定されている事を考えると、随分と低いハードルなのではないでしょうか。たったそれだけの時間、動画を再生させることができれば、とりあえずYouTuberとしての最低ラインに到達できるというわけですね。チャンネル運用初期の段階では検索流入を取るしか再生数を増やす手段はないため、とにかく多くの動画を投稿し、多くの検索に引っかかるような状態を作り上げていくことが必要となるでしょう。
動画で重要な指数「高評価・コメント数・視聴維持率」を意識したコンテンツを作る。
ここで注意が必要なのは、ただ動画を再生させればいいというわけではないということです。「高評価・コメント・視聴維持率」はYouTubeで最も重要な指数となりますので、検索で流入してきたユーザーにいずれかの行動を促す必要があります。そういった行動を視聴者に起こさせるために最も近道なのは有益な情報を視聴者に伝えるという手法がオススメです。
なぜなら、単語を検索して動画にたどり着いたユーザーはなにかしらの問題を抱えていて、その問題を解決するために動画を検索しています。あなたがその問題点を解決してあげることができたのであれば、高評価であったり、コメントであったりなどのポジティブな反応を得やすくなるでしょう。
そして、検索や関連動画でおすすめに表示される動画とは、視聴者が最後まで見てくれている動画つまり視聴維持率が高い動画です。どんなに再生数が高くても視聴率が低いと「この動画はあまり役に立っていないのではないか」と思われ評価が低くなってしまいます。
また、視聴維持率が高い=視聴時間再生時間も長いということなので、視聴維持率が高い動画を作ることができればチャンネルの総再生時間も自動的に溜まっていきます。youtube のアナリティクスから視聴維持率を確認し、グラフが下がっている場所を改善していきましょう。
ターゲットを絞り、特定の人に刺さるコンテンツを作る。
YouTubeを開始するにあたり最も重要なことは、ターゲットをとことん絞り込むことです。あなたの動画を世界の人全員に届けたいと思った場合、残念ながらその動画はたった1人にすら届きません。
ターゲティングは具体的であればあるほど、視聴者に刺さりやすい動画になるといわれています。この動画を届けたい1人、もしくは1社を強く強くイメージし、その人に向けて動画を作成してください。そうすることで初めて、その分野に興味を持つ人々に刺さる動画が完成するのです。
例えば、中高生の学生に人気のフォートナイトなどのゲームを取り上げても、50代以上ユーザーには全く興味のわかない内容となるでしょう。また、同じゲーム好きのユーザーにしても、戦闘ゲームが全く興味がなく、育成ゲームしかプレイしないユーザーもいれば、スポーツゲームしかプレイしないユーザーもいます。
万人に興味を持ってもらえるような動画を作ることは事実上不可能なので、そういった特定の層に刺さるコンテンツを作っていくことが重要となるでしょう。
YouTubeではチャンネル登録している視聴者よりも、直近動画を見てくれたユーザーを「チャンネルと関係性が高いユーザー」と認識しています。それをYouTubeのAIが判断する際に重要なデータとなるのが再生履歴(視聴履歴)です。
特に間近1週間のうちに視聴したユーザーに対してブラウジング機能にて動画をオススメする傾向があるため、そういった「再生履歴」のあるユーザーに刺さるコンテンツを作ることが重要になるでしょう。再生履歴をもとにブラウジング機能が働く以上、初期のチャンネル運営段階においては分野を絞ってプレイしていくことが必須と言えます。
リアルなチャンネルのデータを用いた分析結果
下記は私の運営するチャンネルにて「初めて10万再生を記録した動画」のデータを用いてリアルなYouTube動画の伸びていく流れを分析していきます。
チャンネル登録者なし~動画がバズるまでの推移(2020年10月データ)
・インプレッション数 3.2万
・クリック率 11.0%
・視聴回数3,510回
・総再生時間91.94時間
2020年10月は上記のデータとなりました。
詳細を見ていくと、
・検索からの再生比率
検索からの流入は56.2%でした。
・ブラウジング機能の再生比率
トップページ(あなたへのおすすめ)からの再生が31.7%でした。
・関連動画比率
関連動画からの再生が4.7%でした。ちなみに全て自チャンネル内の動画からの関連動画でした。
・チャンネル登録比率
この時点でのチャンネル登録者数は4人でした。そのため、この再生数のチャンネル登録者の割合を分析してみると、99.9%がチャンネル未登録者からの再生という驚異的なデータを記録しています。
動画がバズって以降(2020年11月データ)
・インプレッション数 1,282.6万回
・クリック率10.4%
・視聴回数133.5万回
・総再生時間3.6万時間
2020年11月は動画がバズった月のため、大幅にアナリティクスデータが塗り替わりました。
検索からの再生比率
検索からの流入は56.2%→2.1%と比率が大きく減りました。検索流入の絶対数としては確実に数は増えていますが、ブラウジング機能や関連動画が大きく増えたことにより、相対的に比率が下がる結果となっています。
・ブラウジング機能の再生比率
トップページ(あなたへのおすすめ)からの再生が31.7%→80.8%となりました。爆発的に増えた再生回数の大部分はこれによるもので、YouTubeを伸ばすうえでは絶対に必要となることが明確になりました。
・関連動画比率
関連動画からの再生が4.7%→11.7%と大きく増えました。大部分は自チャンネルの動画からの関連再生でしたが、一部類似している他チャンネルからの流入も発生していました。
・チャンネル登録比率
チャンネル登録者の割合を分析してみると、99%がチャンネル未登録者からの再生だという事が分かりました。というのも、この時点でのチャンネル登録者数は1000人強しかおらず、ほとんどが初見ユーザーが占めていたというのが大きな要因です。
これらのデータを分析し読み解いていくと、チャンネル開設直後の初期段階では雀の涙ほどの「検索流入」を獲得していくしか方法がなく、その後なんらかのキッカケによりYouTubeのアルゴリズムに乗せて爆発的にヒットを狙っていくというのが正攻法となるということがいえるでしょう。
そして、チャンネル登録者数が少ない状態でも大きなバズが起きていることから、YouTubeのアルゴリズムは関連性のあるユーザーを「チャンネル登録有無で見ていない」という事になります。YouTubeにとって関係性は視聴履歴で見ている為、チャンネル登録されていなくても最近動画を見た視聴者は関係性があるユーザーだと判断しているということです。
みなさんも新しいチャンネルを見た後、暫くの間同じチャンネルがTOPページでレコメンドされたご経験ないでしょうか?それがまさしく視聴履歴をもとに、関係性の高いユーザーだと判断されているという事のある種の証明のようなものとも言えるのではないでしょうか。
以上のことから、バズの内80%以上を締める「ブラウジング機能」に乗るような動画を作っていくことが当面の課題となるでしょう。
YouTubeコンテンツ制作の際に使える細かなテクニック
動画SEOを最適化する
YouTubeはソーシャルプラットフォームであると同時に、検索エンジンの役割も果たしています。Google検索と同様に、視聴者が打ち込んだキーワードに対してあなたの動画が上位表示されれば、視聴回数は自然と増えます。YouTubeは関連動画による流入も多いため、必ずしも検索順位のみに特化する必要はありませんが、より上位に表示されるに越したことはありません。
あなたの動画を検索上位に表示されるコツは、すでに上位表示されている動画を徹底的にリサーチすることです。視聴者はどのような動画に興味を持っているのかを分析し、視聴者の検索パターンや検索クエリを確認します。そして、それらのキーワードを自分のチャンネル動画のメタデータ(タイトル、タグ、概要欄)として利用することで、検索順位は劇的に改善していくでしょう。
既述した通り、最初の段階で関連動画やおすすめに乗ることまずないので、「検索」でヒットするようなタイトルにするということが大切です。まずはどのような検索ワードをタイトルに入れれば良いかを調べましょう。
具体的には「実施にYouTubeで検索してみる」ことがオススメです。実際にYouTubeの検索窓に「ゲーム」などの単語を入れてみると「ゲーム 実況」や「ゲーム バグ」などの単語が検索されていることがわかります。さらに詳細なワードを打ちこんでみると「ゲーム実況 ホラー」や「ゲーム実況 面白い」などといったワードで検索されているということがわかるでしょう。
こういったワードを作成した動画のタイトルや概要欄に組み込むことによって、検索にヒットするような動画となります。このように検索にヒットするように「タイトル、タグ、概要欄」を改良していくことが重要です。
※YouTube検索欄でよく検索されるワードを調べ、それをタイトルに組み込もう!
競合チャンネルの人気動画を徹底的に調査して内容を模倣する。
自分がやろうとしている競合チャンネルの動向を調査することも大切です。手順としては、まず彼らの動画ライブラリに行き、最も人気の動画を確認しましょう。人気の動画は、動画自体が魅力的であると同時に、メタデータが充実していることに気づくはずです。
人気動画からメタデータの構成を学び、類似のキーワードを積極的に利用していくことで、その動画の関連動画に掲載される可能性を高まっていきますメイン動画の右に現れる関連動画は、一番上が自分のチャンネルのおすすめ動画、次が広告、そして・・・その下は、YouTubeのアルゴリズムがこの動画はおすすめ!と考えた関連動画が掲載されます。この関連動画枠を積極的に狙っていきましょう。
関連動画に関し、YouTubeのアルゴリズムに影響を及ぼすのは以下の項目です。
・多くの人々が好きな動画(エンゲージメント、視聴時間、視聴回数等に基づく)
・その視聴者が好きかもしれない動画(視聴者の視聴履歴に基づく)
・同様のメタデータを所有している動画(タイトル、タグ、詳細など)
これらのうち、3つ目の「同様のメタデータを所有」に関しては、リサーチにより、動画投稿者が改善できる部分です。しかし、メタデータがまったく同じ内容であれば、あなたの動画の視聴価値はなくなります。
お手本にした動画のさらに上を行く情報、もしくはその動画を視聴して生じた疑問を解決するような動画を作成することで、関連動画に掲載されるとともに、視聴者を獲得することができるようになるでしょう。
そして、自分と同じジャンルのyoutuberがどんなタイトルを付けて、それがどれくらい伸びているのかを見てみましょう。ここでひとつ注意すべき点は、”再生数の多さというのがタイトルによるものか本人(チャンネル)の人気によるものかをきちんと分析する”ことです。
人気のyoutuberであれば実績があってyoutube の評価も高いので検索を意識しなくてもブラウジングからおすすめをされ再生数は勝手に伸びていきます。
そのため、動画自体の面白さを図るためには、登録者1万人〜10万人ぐらいのチャンネルを参考にすることがオススメです。ネームバリュー以外の要素で伸びているポイントを見つけ、模倣することが大切だと言えるでしょう。
クリックされるサムネイルを作る
動画のタイトルをすべて読む視聴者はごく一部といわれています。さらに動画の詳細欄を読む視聴者はごく一部であることは容易に想像がつくでしょう。では視聴者は何をみているのかというと、動画の「サムネイル」です。サムネイルが分かりやすく、斬新で、興味深いものであれば、視聴者は動画をクリックするといわれています。
そのため動画をアップロードする際には、カスタムサムネイルでおすすめの一枚をサムネイルに設定しましょう。しかし、サムネイルの魅力が、実際の動画のクオリティとかけ離れている場合、視聴者は離脱します。そして「YouTubeのアルゴリズムは即時離脱を嫌う」といわれています。
素敵なサムネイルを作るのはもちろん、優れたコンテンツを含む動画を作ることも重要です。
サムネイルはとにかく目に留まるものにする
サムネイルは動画の顔、看板とも言うべき存在で、重要なポイントのひとつです。サムネイルを変えることでクリック率が上がり、再生数が伸びたという事例は多くあります。動画を投稿したら、かならずアナリティクスを定期的に確認し、自分の動画の「クリック率」を確認しましょう。
サムネイルが魅力的だと視聴者の目にとまり押される可能性が高くなり、クリック率が上がる。ということは再生数も自動的に増えます。伸びる動画のクリック率は10%以上です。これ以下の場合はサムネイルで損をしている可能性が高いので作り直すようにしましょう。
また、駆け出しのころはインプレッション数が極端に低いため、高めにクリック率の値が出ることが一般的です。再生数が一定数を越え、増えれば増えるほどクリック率は低くなっていきます。そのため、動画投稿初期ほど、クリック率に対してはシビアな目を持って挑戦していくことが必要となるでしょう。
どんなサムネイルがクリック率が高くなるのかは、動画のジャンルや視聴者が好みによって変わります。大事なのは自分の狙っているジャンルのサムネイルを分析して、実際に作りながらクリック率を見て自分が進むべき方向にとってベストなサムネイルのパターンを見付けていきましょう。
良いサムネイルの共通点
参考として、良いサムネイルの代表例をご紹介します。
・文字が少ない
一つのサムネイルの表示時間は0.2〜0.3秒しかありません。その瞬間にユーザーの目に留め、面白そうだと思わせないといけません。文字や用語が多かったり色がごちゃごちゃしていると目にとまりにくくなってしまうため、文字数は出来るだけ少なく、フォントは大きくすることでインパクトのあるサムネイルを作ることが必須となるでしょう。
・統一感がある
ひとつの法則性、規則性を持たせることで「○○さんの動画だ」という風に見つけてもらいやすくなります。最もわかりやすいのは顔出しですが、顔出ししない方は、フォントを統一する、色を統一する、サムネイルに毎回縁取り、青い文字が1、2個付けてあるだけ、必ず赤い服を着て映り込むなど、自分をブランディングし、印象付けていきましょう。
プレイリストを作成してチャンネルトップに設定する。
プレイリストを作成することで、視聴者をあなたのチャンネルに取り込めます。通常であれば1つの動画が終わると、別のチャンネルの動画に自動的に切り替わりますが、プレイリストを設定しておくことで、あなたの動画をループして見てもらうことが可能になります。複数のチャンネルを気に入ってもらえれば、チャンネル登録をしてもらえる可能性も高くなります。
プレイリストは非常に簡単に設定できますので、すぐに設定をしましょう。そして設定後はYouTubeチャンネルのホーム画面に追加することを忘れないようにしてください。
ホーム画面はいわばチャンネルの顔ともいえる場所で、そこに面白い動画があるかどうかはチャンネル登録者数の増加に大きな影響を与えます。自身のある動画たちをひとまとめにしてプレイリストとして公開するようにしましょう。
「カード」と「終了画面」を使用し、ビデオにトラフィックを誘導する
YouTubeの「カード」と「終了画面」を利用し、視聴者を意図的におすすめの動画に導きましょう。
「カード」とは?
「カード」は動画の再生中に表示されるクリックできるアイコンです。適切なタイミングで「カード」を活用して次の動画に導くことで、視聴者が複数の動画を視聴するルートを作ることができます。
特に有効な使い方としては、間延びしがちなタイミングでカードを挿入することで、その動画の離脱後の選択肢として自分のチャンネルの動画に誘導することがオススメです。動画単体では離脱を防げなくとも、自分のチャンネル内だけで視聴者を回遊させることができるように仕向けて行きましょう。
「終了画面」を活用
最後まで動画をみてくれたユーザーは、あなたのチャンネルに大きな関心があると考えられるため、「終了画面」を利用し次のおすすめ動画を案内したり、チャンネル登録を促すことは非常に効果的です。
特にチャンネルを開設して間もない時期はたとえ自分の動画であっても「次の動画」や「関連動画」の欄が他人の動画で埋め尽くされてしまうことが多くあります。放っておくと二度と戻ってこない視聴者となってしまうため、なるべく自分のチャンネル内で楽しんでもらえるように、終了画面に自信のある動画を掲載し、自分のチャンネル内だけで視聴者を回遊させるようにしましょう。
動画の流行に乗るとともに、独自の路線を築く
YouTubeでは流行に乗ることが重要です。2019年にはHow to動画が1つのヒットとなり、YouTubeの検索窓に、「How to 〇〇」と打ち込む人が急激に増えました。How to動画を準備した企業は、それだけで売り上げを伸ばすことができたのです。
このように動画の流行に乗ることが、視聴回数を伸ばすためにはとても重要です。流行を意識した動画であれば、YouTubeのAIも優遇して、オススメ動画に乗りやすくなるという効果があります。YouTubeの再生数はAIによるブラウジング機能がほぼすべてを握っているといっても過言ではないため、そういった大きな波に乗ることはよっぽど大きなチャンネルに成長しない限りは必須と言えるでしょう。
しかし、それだけではその他多数の領域から抜け出せません。流行に乗りつつ、次の流行を読み取り、誰も作っていないようなビデオを作り、自信のブランディングを確立することも忘れないようにしてください。
初心者が陥りがちな、誤ったYouTube攻略法
すべてのソーシャルチャンネルで「宣伝」をしてしまう
Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSを活用し、積極的に動画を紹介することはあまり意味がありません。なぜなら、YouTubeの動画再生のほとんどはブラウジング機能によるものが占めているため、他所からの流入はほとんど意味をなさないからです。
そして意味をなさないだけならまだしも、Twitterなどの媒体から流入してきた人はすぐに視聴を辞める傾向があり、重要なYouTube指数である「視聴維持率」を下げる結果になるケースが非常に多くあります。YouTubeを伸ばしたいのであれば、YouTubeのアルゴリズムに乗るために最善を尽くすことが一番の近道です。
すでにフォロワー数などで一定数のファンがいる場合なら別ですが、新規に始めるのであればほとんど効果がないため、止めましょう。その無駄な労力を動画構成を練る時間などに費やすようにしましょう。
どうしてもSNSマーケをしたいのであれば、直リンクで誘導するのではなく、そのSNS専用にショート動画を編集し、そのコメント欄などで「本編が気になった方はこちら!」と言った形で誘導するようにしましょう。この形式であれば、本当に気になった人しかYouTubeに流入してくることはないため、「視聴維持率」を下げてしまう心配もなく安心して運用することができるでしょう。
視聴者にチャンネル登録を依頼してしまう
YouTubeでは一般的に「チャンネル登録」をお願いするのがポピュラーな方法とされていますが、これは意味がありません。なぜなら、YouTubeにおける動画のインプレッション数の大半はブラウジング機能によるものだからです。
このブラウジング機能において、チャンネル登録の有無は全く重要視されておらず、過去に動画をどれだけ見たのかという「視聴履歴」だけが重要視されています。登録しただけであなたのチャンネルに訪問しない人はどれだけいても無駄なので、そういった訴求をすることは意味がありません。それどころか、チャンネル登録だけされて、何度インプレッションをしても動画を見に来ないユーザーが増えてしまうことは、チャンネルを伸ばしていくうえで枷となってしまいます。
作為的な方法によってチャンネル登録者を増やすのではなく、本当にチャンネルを好きになってくれる熱心なファンだけを増やすようにしましょう。
終わりに
YouTubeは、今注目の動画共有プラットフォームである反面、すでに多くの企業やクリエイターが参入していることから、今後、YouTubeをメインプラットフォームとして動画マーケティングを行っていく場合、適切な戦略とともに、思い切った戦略が必要になります。最後に1点だけ、皆さんにお伝えしたい事があります。
「一番大切なのはコンテンツです。」
どれだけテクニカルに設計しても、コンテンツが悪ければ絶対に伸びません。(伸びたとしても一瞬で再生落ち込んでいきます)この記事に記載していたテクニックは、あくまで”品質の高いコンテンツ”を適切に伸ばす為の方法ですので、良いコンテンツを作ったうえで実践していきましょう!そうすれば必ずあなたのチャンネルが伸びていくでしょう!