今、キッチンカーが熱い!コロナ禍で急拡大するキッチンカーの全貌に迫る!

スポンサードリンク
この記事は約11分で読めます。

改造した車内でタコ焼きや焼きそば、クレープなど様々な料理やデザートを作り、様々なテイクアウトグルメを提供するキッチンカー(移動販売車)というのをご存じでしょうか。イベント会場やスーパー、パチンコ屋などで見かけたことがある人も多いかもしれませんね。

現在、コロナ禍で飲食店は経営が厳しくなったような印象があるかもしれませんが、ことキッチンカーにおいてはそんなことはありません。蜜を避ける目的でブームとなった「テイクアウト」はまさにキッチンカーの客層とマッチしていて、むしろ売上は増加傾向にあるとのこと。

そんなキッチンカーですが、誰でも始められるの?車体はいくら?資格や営業許可などはいるの?など分からない点が多くあります。そこで、この記事ではキッチンカーに関する素朴な疑問から具体的な収入の相場・メリット、そしてキッチンカー始める方法について詳しく解説をしていきます。

スポンサードリンク

キッチンカーに関する素朴な疑問

誰もが一度は利用したことがあるキッチンカーですが、当然ながらそのほとんどは購入する側としてしか利用したことがなく、販売する側はどういった流れで販売するに至ったのか、その実態はほとんど知られていないのも事実です。そこで、キッチンカーが販売に至るまでにどのような手続きをして、どのような準備をしているのかについて紐解いていきます。

テイクアウトを販売するには「保健所の許可」が必要

キッチンカーということでクルマが必要なのは当然のことですが、同じぐらい重要なのは「保健所の許可」となります。これがないと営業することができません。食中毒を起こさないための設備の基準を満たしているかどうかがキモで、その基準は各都道府県の市区町村によってかわります。

そういった背景もあり、基本的には一つのエリアでしか開店することができないということを理解しておく必要があるでしょう。そして、保健所の許可についてはキッチンカーだけでなく、調理をする本人も「食品衛生責任者」という資格を取得しなければいけません。

資格と聞くと難しい印象を受けるかもしれませんが、この資格自体は座学を一日受ければ自動的に取得できる類のものとなりますので、そんなに難しく考える必要はないので安心してください。

「経験」は一切不要!フランチャイズに加盟すれば、商品開発すらも必要なし!

一般的に起業すると聞くと「経験がいるのでは・・・?」と不安に考える人も多いと思います。しかしながら、キッチンカーの良いところは、そういった「経験」は一切不要ということです。

なぜなら、フランチャイズという制度があり、そこに加盟してしまえば、キッチンカーの手配から、取り扱う商品まで全て用意してもらえて、あとは自分が売るだけの状態を整えることが出来るからです!もちろんそれらを用意してもらう対価としてロイヤリティーという名目で手数料を払うことになりますが、経験が一切なくても始められるというのは大きなメリットですよね。

自分で全て自力でやるのか、フランチャイズに加盟するのか、自分に合った方法をとりましょう!

気になるキッチンカーのお値段は100万円~200万円が相場

キッチンカーで移動販売を始めるためには、当然ですがクルマを用意する必要があります。

普通の車から保健所適合のクルマに改造したり、外観をお店のようにオシャレに整える必要があるため、普通に車を購入するよりは高くなってしまうのは必然となりますが、それでも新車100万円~200万円程度に収まることが大半です。初期費用を抑えたいのであれば、中古車の選択肢もあり、その場合は50万円~100万円のレンジで収まるでしょう。

一般的に飲食店の開業費用は1000万円が最低ラインと言われているなかで、これだけの安価で準備をすることができるのはキッチンカーの魅力と言えるでしょう。

気になるお金の話。キッチンカー収入の相場について

キッチンカーの平均収入は、年収約700〜800万円程度と言われています。ただし、キッチンカーは売り上げに差が出やすく、収入の幅も大きいため、この数字は収入の高い人たちが平均値を押し上げた結果です。それらを除いた年収の平均価格帯は、年収400万円~500万円、月収30万円~40万円ほどが一般的です。

これだけ聞くと収入がサラリーマンと大差ないため、気軽なキッチンカーで仕事をしたいと考える人もいるかもしれませんが、キッチンカーの場合はここから「駐車場代、保険代、出店料、食材費」などの経費が掛かってきてしまうため、収入自体は大きく減ってしまう可能性もあるということを理解しておきましょう。

キッチンカーで多くの収入を得るためには、人が多くいる場所に開店することが必須の条件となります。そのため、人の多い都会で営業をしたほうが収入が高くなりやすく、人の少ない田舎で営業すると収入が低くなってしまう傾向があります。そのため、キッチンカーをやっていくならばイベント出店を積極的に考えていかなければいけないでしょう。

キッチンカーのモデル収益

キッチンカーで成功をした場合のモデル収益を確認しておきましょう。なお、キッチンカーは売上が前後するため、これはあくまでも良いときの例となります。

モデル収益①:パンケーキ移動販売車の場合 [地方都市]

■イベント(3日間)累計売上80万円 ※平均単価500円

■イベント繁忙期:土日のみ月8日の稼働で月商200万円

■イベント閑散期:オフィス街や商業施設などをメインに月20日稼働で月商130万円

■支出:原価15万円、出店料金5万円、諸経費7万円、駐車場代3万円

■利益:約50万円

モデル収益②:カフェ&クレープ移動販売の場合 [都内出店]

■売上 146万円※平均単価400円

■支出 原価29万円、出店料21万円、諸経費10万円、駐車場代3万円

■利益 約80万円

成功を収める人の共通点

・愛想がよく、固定客をつかんでいる
・売れる定番のメニューを持っている
・提供のスピードが速い
・商品を美味しそうに見せている
・イベントでも収益を上げる仕組みを確立している

キッチンカーでは、成功や失敗の原因を分析することができる努力家で研究を怠らず、顧客が求めているものに対して応えることができる人が成功しています。

サラリーマンと違って個人事業主となるため、全て自分で考えて経営ができるということが大切になるでしょう。これは開業当初に必ずしも必要なものではありませんが、開業前に身に付けておいたほうが良いことは言うまでもありません。

キッチンカーで起業するメリット

キッチンカーで起業するメリットについて確認していきましょう。

低コストでスタート可能

飲食店の多くは、開業にかかる費用は1,000万円を超えると言われています。移動販売車の購入は、車両とキッチン設備があれば始めることが可能です。新車で購入することも可能ですが、お手軽な中古車から始めるとよりリーズナブルです。※中古車は色々な装備や、外装なども作ってあるので、全体のコストがわかりやすいのも魅力です。

希望のエリアで出店検討が可能

人気の観光スポットや、首都圏に店舗を開く場合は、家賃や補償費用など固定費だけでも高額になってしまいますが、移動販売車は空きスペースを利用すれば、人気のスポットへの出店が可能です。(市町村によって個別に保健所の営業許可を取る必要があります)

通常の店舗型だと一度決めた場所だけでの営業となりますが、移動販売車は立地条件等を検討できることで、失敗のリスクを大きく下げることができ、自分に合った場所を見つけることができます。売上が良ければ、毎週その場所に出店するなどの手法を取ることで固定客(ファン)の獲得も見込めるでしょう。

1人で運営が可能

移動販売車は、オーナー様お一人、又は2名ほどで営業する方が多く、少人数で運営ができます。また、売りたい商品を限定することで、フードロスなどを減らし効率的に沢山のお客様に販売することが可能です。

事業を起こしたときに負担となる人件費や食材ロスを大きく削ることができるため、経費を最小限に抑えることができるということは、結果的に失敗のしにくいビジネスとなりやすいということが言えます。

企業ブランドの宣伝になる

キッチンカーは商品と場所との相性で売り上げが大きくUPします。すでに店舗を持っているオーナー様も、自信の一品を提供できる小型店(キッチンカー)を作ることで、商品ブランド、企業ブランドの認知が増え、店舗への送客が増えることも期待できます。中小零細企業の課題である「広告・集客」の問題を解決できるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

キッチンカーで商売を始めるには?

キッチンカーの概要を紹介したが、具体的にキッチンカーで商売を始めるにはどうすればいいのか、もっと知りたいと思った人も多いのではないでしょうか。その部分について深堀りしていきます。

移動販売車(キッチンカー)の探し方

「移動販売車」の呼び名だけではなく、「フードカー」「キッチンカー」「厨房車」「ケータリングカー」「フードトラック」など同じ車両でも多数呼び名が違うことがあります。まずはインターネットを活用し、Goo自動車などでそういったワードで検索をして気になる車両を探すことが第一歩となるでしょう。

インターネットで探せる車両は中古車が中心となるため、新車が欲しいという場合には、専門業者に相談するのがオススメです。しかしながら、初めてキッチンカーに挑戦する場合は、初期費用を抑えて失敗のリスクを減らすことが重要なので、なるべくなら中古車を採用した方が良いというのは言うまでもありません。

移動販売車(キッチンカー)の選び方のポイント

スタートからコストをかけてオリジナル製品を作ることも可能ですが、まず中古車等で開業イメージが沸く商品を検討してみる方法があります。初期投資が少なく、支払い金額も明瞭化できます。新規で製作する場合は、車両製作を一からスタートしますので、予想していた時間や、コストが大幅にオーバーする場合があります。初期予定費用より、お支払い総額や、月々のお支払い計算金額が増える取り扱い店などございます。ご注意下さい。

商品開発をしよう!

キッチンカーを準備したはいいものの、商品がなければ話になりません。自分でイチから商品を作っていき、自信のある一品を作っていきましょう。キッチンカーの良いところは、メニューを絞って勝負が出来るというところです。一般的な飲食店であれば、「から揚げ専門店」として店舗を作るのはお客さんを呼び込むのが難しく、リスクとなってしまいますが、キッチンカーの場合は「から揚げ専門店」として単品で勝負ができるというのが大きなメリットとなるでしょう。

商品1品だけで勝負できるので、一般的な飲食店開業に比べると難易度は大きく下がるということが言えるでしょう。

商品開発に自信がなければ、フランチャイズに加盟してしまうというのも一つの手になります。フランチャイズに加盟する場合はロイヤリティという名目の手数料が掛かってしまいますが、完成された美味しい商品を簡単に仕入れることが出来るようになります。「アントレ」などのフランチャイズポータルサイトを活用すれば、簡単に募集しているところを探せるので、一度探してみるのもオススメです。

なお、飲食店に関してはフランチャイズを現在やっていないお店でも、話を持ち掛ければ乗ってくれるお店も多くあるため、自分が美味しいと思ったお店に直接交渉しにいくのもオススメですよ!

保健所の許可をとろう!

キッチンカーの手配と商品開発を進めながら、保健所の許可を取りに行くことも忘れてはいけません。で都市部のランチ、イベント、催事会場などに出向いて、不特定多数のお客様に飲食品を提供する場合は、必ず管轄する保健所に届け出をして営業許可を得る必要があります。同じ県であっても、その地域ごとに営業許可を取らなければいけないので注意が必要です。

そして、この保健所の許可は都道府県の各エリアによって個別に許可が必要ということを理解しておく必要があります。よく「キッチンカーで全国を旅したい」と考える人がいるのですが、その都度、その土地で営業許可をとる必要があるため、現実的な話ではないということを理解しておきましょう。また、営業許可の条件は全国一律ではなく、各都道府県の保健所、さらに言うと同じ保健所でも担当者が変わると許可条件が変わることもあるというお役所仕事を相手にしなければいけず、ストレスの溜まる手続きとなることを覚悟しておきましょう。

出店場所の選び方と探し方

キッチンカーで販売するためには、当然ながら出店場所を確保することも必要となります。路上で営業しているとすぐに警察から声をかけられて移動するように促されたり、場所によってはヤ〇ザにショバ代を請求されたりとロクなことがないので、必ず私有地で営業するようにしましょう。

オススメは平日のオフィス街や大学近くなど、安定した集客が見込める場所での営業です。場所を探すには自分の足を使って頑張るしかありませんが、候補となるような場所があれば、その土地の持ち主に交渉し、キッチンカーの販売スペースを確保していきましょう。出店場所の下見では、メニューのターゲットとなる客層がどれくらいいるか、客の流れなどをよく確認するようにしましょう。

そして、イベントやフェスは大きな売上を上げるチャンスです。そこで集客に成功した場合、高い売上につながる可能性はありますが、超高額な出店料が設定されていて利益が少ないリスクもありますので、出店する前に条件をしっかり確認する必要があります。

そういったイベントに出店するためには、個別にホームページを訪問して情報を掴むことも大切ですが、イベントの主催者がSNSで情報を発信していることも多くあります。インターネットでのリサーチに加え、SNSにて常に最新情報をキャッチするようにしましょう。

また、出店時に隣になった同業者と仲良くなると、新たな出店場所を紹介してもらえることもあります。横の繋がりでは、同業者の経験談や、表に出回っていない裏情報も入ってくることもあるため、同業者とは積極的に交流して、情報交換を行いましょう。キッチンカーなどを含め、商売全般は情報戦です。アンテナを高く持ち、素早い動きがとれるように常に準備をしておきましょう。

キッチンカーは、低コストで始められるので初めての起業にピッタリ!

コロナ禍で大きな打撃を受けた飲食業ですが、テイクアウト需要は確かに高まっており、キッチンカー業界においてはあまり大きな影響を受けていないというのが驚きでした。

キッチンカーではありませんが、有名どころだと「ワタミ」が「から揚げの天才」というテイクアウト専門店に業態転換をしていたりと、時代の流れは確かにテイクアウトに移り変わっているのかもしれません。

キッチンカーの魅力はなんといっても200万円~300万円で始めることができる初期費用の安さ、そして出店場所の自由度にあります。今から事業を起こし、飲食業を始めるのであれば、時代の流れにのって、キッチンカーを始めるというのも良い選択肢となりえるかもしれませんね。

コメント