どうせ自己破産するなら任意売却はしなくても良いのでは?

まだ住宅ローンの残債が多い状態で支払いが不能となってしまった場合は自己破産を検討することもあるかもしれません。どうせ自己破産をするのなら任意売却をする必要はないと考えてしまう人もいるかもしれません。

しかしながら、自己破産をする場合においても任意売却を先にすることは必須です。その理由を下記に説明します。

任意売却を先にする理由

  1. 新生活を良い形でスタートできる:
    • 任意売却は、自己破産をする場合に比べて、金銭的に余裕を持った対応が可能となります。例えば、すぐに自己破産を決断しようとしても、自己破産をするために弁護士に依頼する際に数十万円のお金が必要となります。
    • 自己破産に伴い自宅も競売と掛けられてしまうため、すぐに家を出ないといけなくなってしまい、弁護士費用とあわせて50万円近い費用が必要になってしまうことでしょう。それをすぐに用意することは、住宅ローンの支払いができない状態では難しいケースが多いでしょう。無理に費用を作り出すと後の新生活の立て直しにも影響するため、自己破産を決断したとしても、任意売却を先に行うことは必須といえるでしょう。先に任意売却を行うことによって、新生活を良い形でスタートして、人生のやり直しを図ることができます。
  2. 税金の滞納解消:
    • 任意売却を行うことで得た資金を、滞納している税金の支払いに充てることができます。税金は優先的に支払わなければならないため、滞納が続くとさらに利息や延滞金が発生します。任意売却で得た資金で滞納を解消することで、税務当局からの取り立てや差し押さえを防ぐことができます。
  3. 自己破産の回避が可能であるケースもある:
    • 住宅ローンの支払いができずに任意売却を行う場合には、残った住宅ローンの残債務について、銀行と支払方法の交渉をすることができます。この交渉においては、月々の支払いを1万円などの安価に設定して今後の支払いを継続していくことで話をまとめることも可能となっていますので、結果的に自己破産をする必要もなく、新生活の立て直しを図ることも可能であるケースがとても多くあります。

最後に

自己破産よりも任意売却を先に選択することで、新生活に向けた生活の立て直しや税金滞納の解消など、複数のメリットを享受することができます。状況によっては、任意売却後に残債が残る場合もありますが、その際には引き続き債権者と交渉することで、現実的な返済計画を立てることができ、自己破産が不要となるケースも多々あります。一人で悩まずに専門家に相談することが大切なので、住宅ローン難民エールプランナーなどの専門家にまずは相談してみましょう。